プレゼンテーション3つの心得
なぜでしょうね、3つのなんとか、とか〇〇が9割とか書くとそれっぽくなるから不思議です。
さて、私が学生にプレゼンテーションをするときに心がけることを3つ紹介します。多分、もっとあると思うけど3つぐらいの方が説得力あるので(あと長いと誰も読まない)。
賞賛よりも共感を得よう
プレゼンテーションをする時、多くの人が褒められたい、すごいって言ってもらいたいと思っている。
その気持ちはわかるけど大抵の場合そんなことはない。それよりも「君たちの言う通りだね、自分もそう思う」と言ってもらう方が重要なので、そっちを意識しようということ。
共感してもらうためには、自分がプレゼンテーションしていることを正しく理解してもらう必要があり、そもそも理解も共感も無いのに賞賛があるわけない。
まずは、理解してもらって共感してもらうことを目指そう(逆に共感を得ることを狙いすぎて一般論にならないようには気をつけて)。
ひとつのコアのメッセージを大切にしよう
プレゼンテーションをする時、多くの人がたくさんのことを言いたがる。それは、自分は価値のあることをプレゼンテーションしているとアピールしたいという気持ちが働いているのかもしれない。
そもそも、こういう心理が働くのは裏返せばコアのメッセージやアイデアが弱いということ。
コアのメッセージやアイデアが弱い(価値が低い)と考えているとあれこれ言うことを増やしがちになってしまう。
たくさんのことを言うと回収するのにさらに多くの情報が必要になり、結果としてプレゼンテーションの質が下がる。「言いたいことはどこへ行った?」ということになる。
あれこれ言いたくなる気持ちもわかるけれど、そのプレゼンテーションで伝えたいひとつのメッセージ、アイデアを磨いて強いものにしよう。
説明ではなく発表をしよう
プレゼンテーションの準備というと、だいたいスライド作りが中心になりがち。そして、プレゼンテーション本番は作ったスライドの説明になりがち。
みなさんがやるのは発表(Presentation)であって、説明(Explanation)ではないのです。プレゼンテーションの主人公は発表者であって、スライドではない。
でも、みなさんはスライドの説明をしたがる。そこには「つっこまれたくない」という心理が働くのかもしれません。「ほらほら、ここに書いてある通りでしょ、私が話していることは間違ってないでしょ」と言いたくなっているのかもしれない。
基本的にプレゼンテーションというのは自分のメッセージやアイデアを伝達するところなので、そんなことを気にする必要はない。もちろん、裏付けとなるデータを示さなければならいことはありますが、それがプレゼンテーションのメインではないはず。
ご心配なく、スライドにいっぱい書き込んでも、スライド通りのことを話してもつっこまれる時はつっこまれます。つっこまれたくなかったら、コアのメッセージやアイデアを磨くしかありません。
プレゼンテーションでは、自分と自分のメッセージやアイデアを中心にして、スライドは補助的なものとして考えてみてください。 オーディエンスがうっかりよそ見をしたり、考え事をしていても、表示されているスライドを見れば何の話をしているのかが理解できて、発表者の話に戻って来れる。発話だけだと分かりにくい、文字にした方が伝わりやすいものを表示する。それぐらいの役割があれば十分だと思います。