プログラミングを学ぶ、教える

私もCoderDojoとして活動してる「子ども向けプログラミング教育」、このところテレビ番組で取り上げられたり、ニュースで取り上げられたりと大変注目が集まっています。奈良でも、参加した方の声を聞いて「うちも参加したい」という声をいただき、キャンセル待ちが出るほどで嬉しい悲鳴をあげています。

私のプログラミング学習経験

私自身がプログラミングを覚えたのは中学・高校生の頃でした。パソコン本体はMZ-2000を祖母に買ってもらいましたが、当時は今のようにインターネットもなく、プログラムを入手する手段といえばパッケージを買うか、本にのってるBASICのソースやマシン語のデータを入力するしかありません。中学生には、おいそれとパッケージソフトウェアを買うわけにもいかず、本に載っているプログラムを一生懸命入力するしかなく、せっせと入力したものでした。

しかし、当たり前のように入力ミスがたくさんあり一発では動きません。 最初の頃は、意味もわからずに入力していたので、どこが間違っているか想像もつかず、プログラムを最初から最後まで画面と本を見比べて間違っている箇所を探す地道な作業の繰り返しです。そうこうしているうちに、動かないケースとその原因の対応付けが身についてきて、おおよその原因と箇所が特定できるようになり、気がつけば自分でプログラムを改変できるようになった。

このようにして、私はプログラムを学んだのでした。何をするにも、動機付けというのは大切ですね。

今の子ども達の環境とDojoでの実態

それに比べると今の子ども達の恵まれていること。わざわざ自分で作らなくても、スマートフォン用のゲームを含めて無料で遊べるものがたくさんありますし、その内容も画面が綺麗だったり、イベントがたくさんあったりと、私たちが子どもの頃に遊んだものの比ではありません。頑張って自分で打ち込まなくても、遊ぶネタには困らないのです。

それでも、忍者(Dojoに参加する子ども達のことを忍者と呼びます)はDojoでの活動だけでなく、家に帰ってからも作ったものを改造したり、同じテーマに自分ひとりで再チャレンジするなど、熱心に取り組んでいます。私たちの子どもの頃のように遊ぶネタ欲しさではなく、純粋に作る楽しさを感じてくれているようで、教える側としては嬉しい限りです。

プログラミング学習で得られる効果

子ども達がプログラミングを学ぶとどんないいことがあるのでしょうか?私は次のように考えています。

大人も子どももDojoへ行こう!

学校の勉強にもつながる、となれば関心が高まる保護者の方も多いのではないでしょうか?いつもゲームで遊んでばかりのうちの子にプログラムなんかできるかな?関心を持つかな?そんな心配はありません、今までにDojoでたくさんの子ども達を見てきましたが、小学1年生でも楽しんでやってますし、みんな時間を忘れるぐらいに真剣に取り組んでいます。最初はどうしていいかわからなかった子も、帰る頃には「家に帰ってまたやる!」と言ってくれます。どうぞ、近くのDojoを探して参加してみてください。

そして、保護者のみなさんには教える立場にも参加していただきたいのです。各地のDojoで使っているScratchというプログラミング言語は、プログラミングを職業としない方でも扱える簡単なもの。多くのDojoでメンター(教える人)が不足していますので、子どもを連れてくるだけでなくメンターとしても参加していただければ、より多くの子ども達が浪費している時間を、より有意義な時間に置き換えることができるのです。どうぞ、よろしくお願いいたします。