企業の採用が不登校問題の突破口になる

不登校問題の解決には、企業による採用の変革もひとつの解決策になるだろうという話。


不登校とは

不登校とは文字通り学校に行かないことや行かない子どものことを言い、その理由や原因は様々。

学校に馴染めない、勉強が面白くない、他の子とのトラブル、先生とのトラブル、学校に行くと体調が悪くなる、などなど。自分は不登校という言葉にイマイチしっくりきていないので、ここでは「学校に行かないという選択」あるいは「学校に行かないという選択をした子」と呼ぶことにします、長いけど。

この人数が近年とても増えているので、なんとかしなきゃということで学校に行かないという選択をした子たちの支援が行政、民間(NPOを含む)で増えています。

「不登校」という言葉の対象者を文科省の統計データの対象を根拠として考えれば、小学生もしくは中学生になります。高校以上は長期欠席や休学と表現されることが多い。

これは、中学校までが義務教育であることが関係しているのかなと思いますが、義務教育とは保護者に対して子どもに学校に行かせる義務があるということ、子どもには権利がある。

子どもを中心に考えれば高校以上も同じなので、そこで区切って言い方が違うのはなんとなくおかしい気もするのですが、この記事の主題はそこじゃないので一旦置いておきます。

子どもたちに必要なこと

そう言った背景もあってか一般的に「不登校支援」と呼ばれる活動は対象が中学生までであることが多いようです。そして、不登校支援として実施されているのは、学校の代わりとなる学びの機会とか学校に行かないことで失われる家族以外の大人や友達との接点の提供。

もちろん、それらはとても必要なこと。しかし、中学校までは「不登校」というラベルで区別されていた子たちが抱えている問題が、中学校卒業と同時に自動的に解決するものでもありません。その先もまた必要です。

学校なんて行かなくったっていいんだよ

そういうのは簡単。でも、それだけじゃ無責任。こんなことを言う人がいたら300m助走してからのグーパンチ浴びせます。

え?乱暴じゃないかって?大丈夫です、300m助走した時点でヘロヘロでパンチ力なんてありません

学校に行かないという選択をした子たちの保護者が心配しているのは、子どもが学校に行けるかどうかではなく、自分の子が将来自分やその他の人のサポート無しで食っていけるのか、他の人たちと平和に関わって生きていけるのか?ということです。ちゃんと食べていける、周囲の人と平和に関わって生きていけるのであれば、学校に行くかどうかはどうでもいい。

食べていくためには働かないといけないけれど、今の日本で働くというのはどこかの会社に所属して会社員として働くこと「就職」であることがほとんど。

今のところ、就職するためには学校に行ってないと不利な面もある。私は専門学校で講師をしていますが、学生の中には募集要項の学歴に「専門学校卒」というのがなくて諦めているケースもあります(どうしても行きたい企業ならダメ元で応募してみろとは言いますが)。

就職できなければ起業すれば良いじゃない

いまどき、マリー・アントワネットだってそんなこと言いません。起業なんてそんな簡単なものではないので、保護者の立場としては就職できる、仕事をもって生活ができるというラインはまず欲しい。

そう考えたとき、学校に行かないという選択をした子どもたちに本当に必要なことは中学を卒業したその先にあると思うのです。

でも、学校に行ってなければ学歴がなければそれが難しい、このジレンマをなんとかしたい。

学校に行ってなくても一定の能力を有している、場合によっては高い能力を有している子はいます。そういう子たちが「学校に行ってなかった」というだけで機会を失うのはあまりにももったいない。

たしかに足りない部分はあるかもしれない、だったらそこを補うサポートをするのが我々大人の役目じゃないですか。だろ?

もし「働いて自分で食べていけること」を目標にするならば、次の3つを僕らはサポートできると思います。

  1. 自分の好きなことの追求
    職業的なスキルにするか迷ったけど、そもそも何を職業にするか決まってない時点でそれを決めるのは難しいので、自分の好きなことの追求から入るのが良いと思います。 なんでもいいです。自分の関係するところではプログラミングですが、もちろんプログラミング以外でも絵を描く、スポーツもあるし、手芸や歌、ダンスなど色々ある。 これが「食べていく」ための種になります。

  2. 社会的、人間的スキルの獲得
    ここでイメージしているのは、ものごとの考え方やコミュニケーション。論理的に考える、批判的に考える(なぜをもつ)、構造的にコミュニケーションするといったこと。 論理的っていうと難しいイメージで、特別頭のいい人、勉強ができる人のできることみたいなイメージがあるかもしれませんが、そんなことありません。僕らはこういったことを日常的にやってますよ。たまにそれができなくなった時に揉めたり、行き違ったりしていますが、いつもいつもそういうわけじゃないですよね。

  3. 学歴に寄らない採用基準やフローの確立
    「僕らはサポートできる」と書いたものの、これができる人は限られますね。企業の経営者や採用に係る部分について決定権がある人や組織にしかできない。
    なので経営者の方や人事部長さん、この記事をみたらそういう観点もあるんだよということを知ってください。

自分に何ができるのか

「自分の好きなことの追求」については、プログラミングという領域でCoderDojoという形でやっているつもりではいます。僕らはプログラミングだけど、子どもたちの興味・関心はもっと色々あるので色んな分野のCoderDojoができたらいいなと常々思ってる。

なので、自分(若林)としては「社会的、人間的スキルの獲得」についてのサポートをやっていきたいと考えています。ここ、割と真剣に考えててそう遠くない将来には動き出すつもりです(たぶん)。

企業にお願いしたいこと

繰り返しになりますが「学歴に寄らない採用基準やフローの確立」は自分にはどうしようもないので、ここは企業で経営や採用に関わっている方にお願いしたい、考えていただきたい。 自分の中でのアイデアとしては、単に採用じゃなくて育成ぐらいから企業が関わることが必要だと思っていて、そういう例はもうすでにあるのでそう難しいことではないと思っています。

人手不足の今、企業としても有効な手段になるはず。なにとぞなにとぞ、ご検討のほどよろしくお願いいたします m(_ _)m

既存の不登校支援活動にお願いしたいこと

この記事で書いていることは、現在あちこちで行われている不登校支援の活動を置き換えるものではありません。学びの機会の提供、家族以外の大人や友達との接点の提供は必要です。その中で、とくに「自分の好きなことの追求」できる機会を増やしていってもらえるといいなぁと思ってます。

その後は俺らに任せろ!そう言える状態を作れるように頑張ります。

最後に

久しぶりに長くなりました。

不登校と企業の採用、一見関係なさそうな距離の遠そうな話に見えるかもしれませんが、世の親が気になっていることは「うちの子は食っていけるのか?」だと思うので、ここをなんとかつないでいきたい。

One more thing…
学歴という意味では、大量応募・大量不採用を生み出す就活プラットフォームもそれに拍車をかけているなと思ってます。 具体的な企業名は伏せますが、リク○ートとかマイ○ビとかがやってるやつです。あれが、学歴フィルタを作り出している面があるかと。

そういうプラットフォームに対しては、助走つけないでグーパンチしたい。