片手での画面拡大・縮小操作(Zoom control with one hand)
先日リリースされたiOS版Google Mapで、片手で拡大縮小操作が出来るということで一部のサイトで紹介されていました。この操作方法のアイデア、自分も2年ぐらい前に持ってたのですが、残念ながら商品として実現することはなく、今回Googleが実現してきたことで多少悔しい思いをしていました。
が、よくみると自分の考えていたものと少し違っていたので、その点を含め自分のアイデアを紹介したいと思います。
まず、片手での拡大縮小操作の方法について簡単に説明します。
- 画面上の拡大したい場所を2回タップ(ダブルタップ)します。この時2回目のタップ操作の後、指を画面につけたままにします。上の画像で言うと青い●の部分での操作になります。
- 次に拡大なら画面上の指を上へスライドします上へのスライド操作が拡大になります、下へスライドすると画面は縮小されます。スワイプではなくて、スライド操作なので指は画面から放さないで、そのまま上下に動かします。
この操作方法は、次の2つのステップで成立していると言えます。
- ダブルタップの2回目で指を放さない操作で、拡大縮小モードにしている
- その後の指を動かす方向で拡大か縮小かを決め、移動した量で拡大量を決めている。
この操作はGoogle Mapアプリで採用されているので、実際に操作してみていただければわかると思います。
この方法の場合、画面内の移動量で拡大縮小する量を決めているので、拡大・縮小できる量が画面サイズによって変わってしまう。指が画面からはみ出してもまだ足りない場合は、もういちどダブルタップからやりなおさなければなりません。
次に、私が考えている操作方法を説明します。
- 最初の操作は同じです、画面上の拡大したい場所を2回タップ(ダブルタップ)して、2回目のタップ操作の後、指を画面につけたままにします。
- 次に拡大なら指を上へ、縮小なら下へ指をスライドします。この時、上下にスライドした量で拡大・縮小の速度が変わります。上の画像の例で言うと、指をAまで動かした時にはゆっくりと拡大し、Bまで動かすと速く拡大するということです。
- 指を画面につけている間は、拡大もしくは縮小を続けます。目的の大きさまで拡大・縮小できれば、指を放せばOKです
この操作方法は、次の2つのステップで成立していると言えます。
- ダブルタップの2回目で指を放さない操作で、拡大縮小モードにしている
- その後の指を動かす方向で拡大か縮小かを決め、移動した量で変化速度を決め、画面を押している時間の長さで変化量を決めている。
この方法であれば、拡大・縮小の速さと量を一回の操作でコントロールすることが出来ます。車のアクセルと同じイメージを思って頂ければいいかな、踏む時間と踏む量で変化量が決まるということです。
一概に、どちらの方が操作性がいいか?とは言えません。私の提案している方法はユーザーがコントロール出来るという意味では優れていると思いますが、分かりやすさはGoogleが採用した方が上でしょう。おそらく、Google内部でもこれぐらいのアイデアは出ていたと思うので、議論の結果現在の形に落ち着いたのでは?と思われます。
一方で、どちらのやり方にしてもユーザーインターフェースの基本としての分かりにくさがあり、その点においては私は不満で、もっとスマートなやり方が無いものかなとも思っています。
私が不満に思っている点については別の機会に。