「ITの導入段階を勝手に雑く3段階に分けてみた」を真似してみた
さくらインターネットの田中さんが「ITの導入段階を勝手に雑く3段階に分けてみた」という面白い記事を書かれていたので、それを真似してみました。こういう構造化って、現在と未来の状態比較、分野ごとの横方向の比較ができて良い整理の仕方だなと思います、さすがです。
とりあえず「鉄道」と「学び」の2つを書いてみます。
鉄道の変化
- アナログ
切符を買って乗る - デジタイゼーション
ICカードを使って、いちいち切符を買わなくても乗れる。 - デジタライゼーション
列車の指定席券をスマートフォンなどを使ってどこからでも予約、変更ができる。 - デジタルトランスフォーメーション
出発する場所と行きたい場所、目標とする時間を指定すると移動プランを提案してくれて、プランを選択するだけですべてのルートが確保される。事故などでダイヤ変更があってもリルートしてくれる(いわゆるMaaS)。
これはいわゆるMaaSってところに着地してますが、もしかするともっと面白い変化があるかもしれませんね。VR/MRって話もありますが、それを言ってしまうとすべてがそこに集約されてしまう気がするので、一旦それは無しで。
学びの変化
- アナログ
教科書、ノート、鉛筆を使って授業をうける。先生も紙ベースで仕事する。 - デジタイゼーション
電子黒板、電子書籍の教科書を使う。重い教科書を持って登校しなくて済む。 - デジタライゼーション
LMSを使って、先生と子どもたちのコミュニケーションが行われ、学習の記録などもすべて残っていて、いつでも見られることができる。もちろん学習の記録は高学年に引き継がれる。 - デジタルトランスフォーメーション
すべての学校がインターネット上につながり、自分の受けたい授業、学びたいことを世界中のどこからでも受けられる。言語の違いも翻訳システムが吸収してくれる。
これはマジであってもいいんじゃないかなって思う。こうなると「卒業」とか「学位」って概念もなくなって、学んで得たものがタグ付けされるみたいなイメージ。「卒業」「中退」のようなそれこそ0 or 1の世界ではなくて、ドラクエの「ちいさなメダル」を集めるみたいなね。
だとすれば、LMSみたいなものも学校の中の閉じた世界ではなくて、それこそ住民基本台帳みたいな一生使うシステムの中に記録されるようになるかもしれない。
もしそれが実現されれば、企業の就職・採用にも変化があるだろう。企業が求めるタグと個人が持っているタグを照合すれば、お互いに求めているものの一致度が測れるみたいな。これって、就職と採用の変化じゃないか!
というわけで、one more thingとして「就職と採用の変化」を書いてみます。
就職と採用の変化
- アナログ
企業は紙の求人票を出し、求職者は紙の履歴書を書いて応募する。 - デジタイゼーション
就活サイト上で公開された求人データに対して、応募者もサイト上でレジュメを書いて応募する。そっか、今はまだこのレベルだ。 - デジタライゼーション
各個人の学習や活動の記録に基づいてタグ付けが行われ、このタグを元にすることで求人側と求職側とのマッチング精度が上がり、就職・採用によるミスマッチが少なくなる。 - デジタルトランスフォーメーション
タグ情報により、企業単位からプロジェクト単位のマッチングが実現する。企業は雇用するのではなく、プロジェクト(ギルド)を作るために人を集める形になる。働き手も働く自由を得つつ、ひとつの会社に所属するリスクから解放される。企業も多様な人材を確保できる。ここまで来ると「企業」の形も変わるのかも。
最後の方は自分の希望的なものもかなり入ってますが、あながち間違いではないかなと。こうやってみると「デジタルトランスフォーメーション」というのは、すべてのものを一旦細分化して再構成することなのかなと思えます。
他のみなさんの考え方・見方もみてみたいです、お待ちしてます。