未踏2021に関するメモ

これは、未踏2021に関するメモです。2021年6月1日時点で、自分が考えていたことを残すために書いています。

この記事は、_draftに保存されているのでサイト上に公開されることはありません(GitHubリポジトリを直接アクセスすれば読めます)。タイムスタンプを残すことが目的だからです。

今年(2021年)の未踏で、Nucumoの 2人@nztm_tw@YukiMihashi がプロジェクト「チャット型インタフェースを用いた集団発想法支援ツールの開発」が採択されました。

普段は未踏とかにはあまり関心が無いのですが、今回はかなり楽しみ。それはよく知っている二人が採択されたからというよりも、最近の二人の変化が著しいから。最近の二人を見ていると技術一辺倒というよりも「使う人」を意識したサービス作りをしているなというのをものすごく感じる。

未踏でここが評価されるかどうかわからないけれど、もし技術とか目新しさではなくサービスとしての総合性が評価されたのなら、きっと今年のプロジェクトの中で一番評価されるプロジェクトになる予感がするのです。

まぁ、僕の勝手な期待と予感でしかないけれど、今年の未踏が終わった時点でどうなっているか。その時に答え合わせができるようにここに記録しておきます。

時は流れて2022年2月サービスリリース

このサービスのリリース(位置付けはベータ版のようです)が2022年2月2日に案内されました。

画像はサービスのOGP Pictureから取得したものです。

サービス名は「hidane(ヒダネ)」。

チームでのアイデア出し(ブレーンストーミング)をやりやすくするためのツールで、アイデアワークになれた方がいなくてもガイドに沿っていけばできるというもの。自分も早速使ってみましたが、アイデアワークの一連の流れ(ネタ出し、グルーピング、ディスカッション、まとめ)が初めての人でもできるようになっています。

開発途中にも使わせてもらっていましたが、AI(botのようなもの)が発想を支援してくれる機能が入っていたり、ユーザーインターフェースにおいて多くの工夫が入っていて圧倒的に進化していました。

AIがどのように発想を支援してくれるのかというのは実際に使ってみていただけるとわかりますが(この記事を書いている時点では誰でも無料で使えます)出したアイデア(言葉)から別の想起できる言葉や、発展的な組み合わせを画面の上のキャラクターが話(はなし)言葉で提案してくれるのです。

まるで、アイデアワークのファシリテーターをロボットが担当しているかのように。

よく「AIで人間の仕事が奪われる」と言われますが、あくまでも主体が人間であり、AIはサポート役なのです。AIってつまりこういう使い方をするものだなという良い例だと思いました。

「いやいや、そういう意味ではここでもファシリテーターという仕事をAIが奪っているじゃないか」とおっしゃる方がいるかもしれません。しかし、アイデアワークにおいて主な仕事は「アイデアを出す」こと、人間がファシリテーションしなくてよくなれば、アイデアワークに参加できる人がひとり増えるわけです。AIに仕事を奪われてなんかいません。

Nucumoの進化

CoderDojoを発端にたくさんの若い人との接点が増えた結果、Nucumo(三橋、野崎コンビのコンビ名です)のような開発力のある若い人(主に10代)に出会う機会が生まれました。

最初はみんな「技術志向」からスタートします。「何で作るか」つまり、どんな技術を使うかの比重が高めということです。技術に触れ始めたころは新しい技術を身につけることが楽しく、自分がスキルアップしていくのを感じられるからだと思います、自分も若い頃はそうでした。

そこから徐々に外を向いていきます、自分の技術を高める(内向き)から、その技術を使ってできることを誰の役に立てるか?を考えていくという意味での外向き。

Nucumoの二人は一時期2〜3ヶ月にひとつのペースでサービスをリリースしていましたが、その頃どんどん外向きになっていくのがよくわかりました。もちろん、新しい技術の取り込みをやめたわけではなく、今も新しい技術の取り込みも続けていると思いますが、それよりも外向きの思考にかける時間を増やしていったのだろうということ。

そして、今回の「hidane」でそれがひとつの区切りにきたなぁと思ってます、めっちゃ上から目線ですが実感をそのまま書いています。これは、昨年(2021年)の6月に予想していた通りのことでもあります。

予想はあたってます、本当ですよ。 :D

Nucumoの未来

昨年(2021年)6月の時点では「きっと今年のプロジェクトの中で一番評価されるプロジェクトになる予感がする」と書いていましたが、現時点でもうそのことはどうでもよくなってしまいました、私の中で。

それよりもこれからが更に楽しみだし、これが一旦の完成を迎えたのなら(メンテナンス開発は続くかもしれないけど)また次へ進んでいって欲しいです。 そして、僕ら大人はそれをサポートする役割を担わなければならないです。まだ10代の二人がこれから考えていくこと、やっていくことの量を考えれば気が遠くなりそう。それをひとつひとつ実現できるように。

本当に、これからが楽しみになるサービスがでてきたなぁって思います。

この記事を2021年の6月の時点で書き起こしておいたのは、後出しじゃんけんにならないようにするためです。
こういうことを僕みたいなオジサンが書くと「オジサンが若い人に乗っかってる」みたいに思われるかもしれないので、先に書いておきました。GitHubって便利ですね。

ま、とはいえそれでも「若い人に乗っかってる」って思われるのかもですけどね。