「inbox zero」を実践するためのメール削除のルール

今日から4月、新しい仕事や生活を始める方、今までと変わらないけど心機一転がんばろうと思っている方もいらっしゃることでしょう。

そんなみなさんの新しい仕事のやり方のヒントになればと思い、「inbox zero」を実践するためのメール削除のルールを紹介します。

「inbox zero」とは、メールアプリの「受信トレイ」「受信箱」を空の状態で維持すること。これを実践することで、常にメールが管理された状態となり、仕事の効率がアップする手法です。

「inbox zero」の極意は、メールを削除することにあり

メールにおける「inbox zero」の実践方法として、「原則としてメールは削除する」をおすすめしています。

削除することに不安や抵抗を感じたり、削除してもよいかどうかの判断に困る、という方もいらっしゃると思いますが、これから挙げる4種類のメールを削除するだけで簡単にメールの量が減らせます。

何も不要なメールをわざわざ残す必要はありません、不要なメール、読み返さないメールはどんどん削除しましょう。

1.会議やイベントの連絡メールは削除

メールを仕事で使っておられるような方なら、PCのカレンダーアプリやGoogleカレンダーのようなWebサービスを使っている、もしくは使える環境にあると思います。会議やイベントの開催連絡メールを受け取ったら、カレンダーアプリやサービスに予定を入力し、メールは削除してしまいましょう。

この時、本文の内容が必要であれば、カレンダーのメモ欄にコピー。会議用の資料など添付ファイルがある場合は、日付とイベント名でフォルダを作って、 そこに保存します(もちろん、これらのフォルダを作る場所を決めておく必要はあります)。

フォルダ名の例: 2014.04.01 ○○プロジェクト進捗確認ミーティング

この手の資料は、会議当日までにアップデートや追加が発生する場合がありますので、それらもすべて同じフォルダに上書きもしくは追加コピーします。会議が終わって議事録が配布された場合も、同じフォルダにコピー。

このようにすることで、資料の最新版を探すためにメールボックスの中を追う必要はなくなり、イベントの情報を集約できるというメリットもあります。

2.返事だけのメールは削除

「はい」「了解しました」「ありがとうございました」といった返事だけのメールも、後で読み返す必要はないものが殆どですから、読んだら即削除です。

ただし、クライアントからの返事で後々証拠(エビデンス)として残す必要があるもの、個人的に残しておきたいと思うもの(理由はさておき)は、プロジェクトごとや個人ごとのメールボックスを作って、そちらに移動します。残す場合でも「inbox」の外へ移動です。

3.情報共有/連絡メールは削除

情報共有のための転送メール、業務連絡メール、「ご参考」的なメール、一度読めば頭に入る、将来的に読み返すこともないであろうと思う判断できるものであれば、読んだら即削除です。

将来的に読み返す可能性がある、情報として蓄積する価値があるものなら、inbox以外のところに保存します。

「返事だけメール」と同じようにメールボックスを作って保存しても良いのですが、「ファイルとしてフォルダに保存する」「Evernoteのような情報共有ツ ールにコピーする」という方法を使うと、受け取ったメール以外に関連する情報や自分のコメントを一緒に保存することで、「なぜ保存したのか?」を読み返した時に理解しやすくなります。

添付ファイルを送るだけのためにメールが使われる場合もあります。このメールも添付ファイル保存して削除しましょう。

4.自分が送信したメールは削除

「inbox」ではありませんが、見落としがちなのが自分が送信したメールです。 自分が送信したメールというのは、「送信済みメール」の中にまとめられていますが、気がついた時にはいっぱいになっているもの。添付でのやり取りが多い方の場合も、ここがかなりの容量になっていることが多いです。

自分が送信するメールで残しておきたいものは、自分をBCCやCCにいれて受信したものを残す。つまり、送信時に残すかどうかを判断します。

メーラーによっては、メール作成時に自動的にBCCもしくはCCに自分のアドレスを追加できるものもありますので、この機能があるメーラーの場合はデフォルトで自分にも送るようにしておき、残す必要がないと判断した場合に自分のアドレスを宛先から削除すると、BCCやCCの入れ忘れ防止になります。

メールの場合、送ったはずなのに正しく送られていなかった、ということも稀にありますので、「自分宛に送る」ことで相手にも確実に送信されたことを確認できる、というメリットもあります。

残すのはコミュニケーションの記録

この4つを削除していけば、かなりのメールを削除することができているはず。 そして残るのは「仕事上のやりとりの記録」で、これはメールとして残しておく必要があるものです。

コミュニケーションの記録を残すための分類方法として、案件ごと、人ごと、時系列(年度、月など)など、様々な考え方がありますが、これも仕事の内容や役割によって適切な方法が異なりますので、自分の仕事にあったも方法を選んでください。

「inbox zero」のメリット

メールで「inbox zero」を実践するメリットとして、

A. 大量のメールに紛れて見落とすことがなくなる B. 欲しい情報がすぐに見つけられるようになる C. パソコンのディスク容量を節約できる D. 「inbox zero」になった瞬間に達成感を感じられる

といったことが挙げられます。

最近のPCは大容量のハードディスクやSSDを搭載していますので、「ディスク容量は気にしなくても?」と思われるかもしれませんが、PCのリプレースの時 に移し替えるデータが少なくなりますし、メールをためすぎてメールアプリの起動が遅い、起動しなくなるというトラブルを未然に回避できます。

「この案件が終わったらメールの整理をしよう」なんて考えていたってダメ、そんなことが実現された試しはありませんし、着手したとしても中途半端に終わるのがオチです。

今までのメールを整理することはあきらめ、inboxの中身を移し替えて、今日から新しいinboxで「inbox zero」を始めてみませんか?