コンセプトとコンセプトワードとキャッチフレーズ
コンセプトワードとキャッチフレーズって、ごっちゃにされていると思うのでそれぞれの違いをまとめておこうという記事です。
めっちゃざっくり言うと、
コンセプト:ストーリー
コンセプトワード:コンセプト(ストーリー)を端的に表したフレーズ
キャッチフレーズ:魅力を端的に伝えるためのフレーズ
という感じです。
ところが、コンセプトとコンセプトワードがごっちゃになっててコンセプトワードだけが決められていたり、それが実はキャッチフレーズでしかなかったということはあります。
コンセプトワードとは
コンセプトワードとキャッチフレーズの違いは、背景となるストーリーがあるかどうかということ、これにつきます。
企業のコーポレートメッセージがわかりやすいので、わたしがかつて勤めていたシャープ株式会社のコーポレートメッセージ「Be Original.」を例にとってみます。
コーポレートメッセージとは、その企業の考え方、視点、姿勢を示すものでシャープ株式会社の場合はそれを「Be Original.」として、webサイトでその意味を説明しています。
「私たちは、こう言う考え方、視点、姿勢で事業に取り組んでますよ、それを一言でいうとこういうことですよ」というのがコーポレートメッセージです。
言い換えれば企業の考え方、視点、姿勢がコンセプトで、それを表したコーポレートメッセージがコンセプトワードと対応づけられます。
キャッチフレーズとは
一方のキャッチフレーズとは、特定の商品やサービスなど魅力を端的に伝える言葉です。またまたシャープ株式会社を例に出します。
この記事を書いている時点のシャープの「AQUOS XLED」というテレビのキャッチフレーズは「黒と光の表現力」でした。言葉の印象からはコントラストがしっかりしているのが特徴なんだろうなというのが、なんとなく想像できます。
これが「Be Original.」だったらどうでしょう。何のことだかさっぱりわからないですね。何がすごいのか、何が特徴なのかさっぱりわからないし、そのテレビがどんな風にいいのかまったく想像できないので商品のことを知ろうという気も起こらない。これではキャッチフレーズとしては失敗です。
そのコンセプトワードにコンセプト(ストーリー)はありますか?
みなさんが、コンセプトやコンセプトワードを考える時、それが言葉から入っていないか振り返ってみてください。もし言葉選びから入っていたらキャッチフレーズになってしまっている可能性があります。
コンセプトはまずストーリーから、それを端的に表すコンセプトワードを選ぶという順序で考えるべきです。その時、キャッチフレーズのようにわかりやすい言葉にはならないかもしれません。それはそれでいいのです、そもそもの役割が違うのですから。